消化がよい食事、消化の悪い食事って?
胃液が混じりやすく、胃の中に留まっている時間が短い事。栄養素別では、炭水化物、たんぱく質、脂肪 の順に胃で留まる時間が長くなります。要するに、消化しやすいということです。
消化が悪いとは・・
消化に時間がかかり、胃の中に留まっている時間が長い事をいいます。脂肪の多い肉類、ナッツなどの高脂肪食品、食物繊維の多い野菜、コンニャク、海藻、きのこ、コーヒー、ココア、濃い緑茶、炭酸飲料、アルコールなど
調理方法・・
煮る、蒸す、焼く、揚げる の順で消化しやすくします。具合の悪い時には、焼く、揚げるの調理法は避けるのが常識です。
味付け・・
基本的には「うす味」ただし、発熱して味覚が衰えている時には、少し濃いめの味付けの方が美味しく感じる時があります。様子を見ながら判断します。発熱、下痢、おう吐の時は、水分、ミネラル類が失われているので、少々味付けが濃くても大丈夫です。
例)うす味に作り、食べさせて、反応を見ながら塩気を加えていく。
食事の与え方・・・
基本的には、病人が食欲がない時には無理に与えない。水分を十分に与えて、という注意をよく聞きますが、その水分の与え方がポイントです。「ゴクゴク」という感じで飲ませない。少しづつ、こまめに与えます。特に下痢、おう吐の症状がある時には、スプーンで1サジづつという感じです。
砂地に水を浸みこませるように、最初の1サジを飲み込5~10分経っても大丈夫なら再度、1サジという感じです。
また、イオン水の味が嫌いという病人もいます。
そんな時には、みそ汁の汁だけを与えるのも方法の一つです。
ちなみに、通常のみそ汁の塩分はイオン水の塩分量とほぼ同等です。
いろんな具が入ったみそ汁なら、塩分以外のミネラルも摂取できます。
食欲が出てきたら、ここで消化が良い食事の出番です。
半流動食 2 | 流動食 1 | |
五分がゆ 1人分89kCal 米大サジ2を洗い、水300ccと鍋に入れ、強火にかけ沸騰したら弱火にし、フタをせず50分煮る。 フレンチトースト |
卵黄入り三分がゆ 1人分 112kCal 米大サジ1に水300ccを加え強火で沸騰したら弱火で50分煮る。火を止めすぐ卵黄1個分と塩0.2gを混ぜる。 パン粥 |
穀類 |
卵豆腐 1人分96kCal だし汁70cc、醤油小サジ1/3、塩0.3gを煮立てて冷まし、溶き卵1個分を加えてこす。型に流して蒸す。 器に盛り、市販のめんつゆをかける。 魚だんごのスープ煮 |
カボチャのポタージュ 1人分204kCal 皮をむいたカボチャ50gは角切りにしバター小サジ半分でいため、スープの素小サジ1/3、水半カップを加えて柔らかく煮る。牛乳1カップとミキサーにかけ、再度鍋で温め塩少々を加える。 フルーツヨーグルト |
たんぱく質食品など |
軟常食 4 | 軟食 3 | |
軟めし 1人分 134kCal ご飯80gはざるに入れて流水でサッとぬめりを洗い、 水気をとり、鍋に水200ccを煮立て、ご飯を加え中火で10分程煮る。 トースト |
全粥 1人分214kCal 米大サジ5は洗う、水270㏄を加え鍋を強火にかけ沸騰させる。弱火にして50分フタをせず煮る。 煮込みうどん |
穀類 |
豆腐のそぼろあんかけ 1人分 166kCal 絹ごし豆腐半丁は熱湯で温め4等分にして器に盛る。 油少量で鶏胸挽肉15gを炒め、出し汁50㏄、みりんしょうゆ各小サジ1、塩0.2g、片栗粉小さじ1/2を加えて煮る。豆腐にかける、茹でた青菜を刻んでのせる。 白身魚のクリームスープ煮 |
スクランブルエッグ 1人分 113kCal 卵1個はときほぐし、塩0.3gを加えフライパンに油少々を熱して卵液を流し、大きく混ぜて半熟状態に仕上げる。 はんぺんと青菜の卵とじ |
たんぱく質食品など |
消化のよい食品 | 消化の悪い食品 | |
穀類 | 粥、くず湯、くたくたうどん、 パン(食パン) |
コーンフレーク、そば、中華めん、オートミール |
イモ類 | ジャガイモ、ナガイモ | サツマイモ、コンニャク |
豆類 | 豆腐、高野豆腐、みそ、 裏ごした豆類 |
納豆、がんも、油揚げ、おから、皮付きの豆類 |
卵 | 卵豆腐、半熟卵、卵とじ | 固ゆで卵、目玉焼き、生卵 |
乳製品 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ | 下痢のときは禁止 × |
魚介類 | 白身魚(タイ、ヒラメ、タラ、 カレイ)ハンペン、カキ |
脂ののった魚(イワシ、サバ、サンマ) イカ、タコ、かまぼこ類、干物、カキ以外の貝類 |
肉類 | 鶏ささみ、ヒレ肉 | 脂の多い肉類、加工品(ハム、ソーセージなど) |
野菜類 | 柔らかく植物繊維の少ないもの カブ、大根、キャベツ、人参、 カボチャ、カリフラワー |
固いもの、繊維の多いもの オクラ、竹の子、ネギ、キノコ、レンコン、ゴボウ、漬物、海藻 |
果物 | りんご、バナナ、桃 | 柑橘類、梨、イチゴ、スイカ、プルーン、キウイフルーツ、パイナップル、イチジク |
油脂類 | 油脂類、揚げ物は禁止 | |
菓子類 | ボーロ、ゼリー | ケーキ類、せんべい、ナッツ類 |
飲み物 | 湯冷まし、麦茶 | 炭酸飲料、ココア、紅茶、オレンジ果汁、コーヒー |
本日の試食-Ⅰ
≪材料≫
さつま芋・・・300g(皮をむいた正味の重さ)
砂糖 ・・・50g~80g(甘さは好み)
粉寒天・・・・4g(好みでレーズン、リンゴをサイコロ状に切りレンジで加熱したものを加える)
水 ・・・・80cc
≪作り方≫
1.さつま芋はよく洗い皮を少し厚めにむき、1cm厚さの輪切りにし、すぐ水につける。
2.蒸し器があれば、強火で芋が軟らかくなるまで蒸す。 鍋に芋を入れて水をひたひたに入れて、軟らかく煮ても良い。 耐熱容器に入れてラップし、電子レンジで蒸しても良い。いずれのやり方でもよいが芋を軟らかくすることがポイント。さつま芋はゆっくり加熱する方が甘くなる。
3.別鍋に水80ccと粉寒天を加えて弱火で焦げないよう溶かす。さらに砂糖を加えまぜる。
4.さつま芋が軟らかくなったら、マッシュして3の寒天液に加え焦がさないように、なめらかになるまでかきまぜる。
5.固まりながなくなり、全体が透き通った感じになって、ぼってりしてきたら塩を少々加えまぜ、型に流し入れ、常温で固める。 急ぐ時は粗熱をとり冷蔵庫で固める。
ポイント・・マッシュしたさつま芋に、寒天でなくバター20gと牛乳または生クリーム50㏄を加え丸めたり、アルミのカップに入れて、卵黄液を塗ってオーブンで焦げ目がつくまで焼けばスイートポテトの出来上がり。
本日の試食-Ⅱ
≪材料≫
生クリーム・・・100cc
砂糖・・・・・・大さじ2
マスカロポーネチーズ・・・100㏄
インスタントコーヒー・・・小さじ2杯・・大さじ3の湯
マリービスケット・・・・・6枚
栗の甘露煮・・・・・・・・6粒
ココア・・・・・・・・・・適量
≪作り方≫
1.お湯大さじ3にインスタントコーヒーを溶かし、チーズ添付のシロップも加え、マリービスケットを浸す。
2.生クリームに砂糖を加え、しっかり泡立てた中に、マスカロポーネチーズを混ぜる。栗の甘露煮を細かくきざんで混ぜる。
3.ビスケット、クリーム、ビスケット、クリームの順に容器の大きさに合わせて重ね、ココアをふりかける。
★本日は、雪印のマスカロポーネチーズを使い、作り方も商品の使い方を使用しました。