12月ー寒い冬到来、こころとからだを健康に

空気の乾燥により風邪やインフルエンザなどの感染症に注意も必要ですが、冬になると、なんとなく体が重い、だるい、気分が晴れないなどの症状が現れる、一般的に「冬バテ」と呼ばれる症状が現れる人もいます。 

*「夏バテ」とは夏に起こる食欲不振などの症状

 

冬は、日照時間の減少や寒暖差などから「うつ」を引き起こしやすい傾向にあるといわれます。一般的な「うつ」では食欲不振や不眠になることが多いのに対して、「冬季うつ」では過食や過眠、疲労感、倦怠感、頭痛、肩こりなどの症状が出るのが特徴です。

冬になり日光にあたる時間が減ると「セロトニン」(別名「幸せホルモン」と呼ぶ)という神経伝達物質の分泌が減ってしまいます。

 

この冬季うつを予防するためには、セロトニンの分泌を増やすことが必要とされています

①意識的に日光に当たる

セロトニンは日光に当たることで分泌が促進されます。

朝起きたら曇りや雨の日でもカーテンを開け、日の光を浴びるようにしましょう。規則正しい生活を送る、決まった時間に日光を浴びることで体内時計がリセットされます。

 

➁トリプトファンを多く含む食品を摂る

脳内で作られるセロトニンの材料となるのが、必須アミノ酸のトリプトファンです。

体内で作ることができないため、食事から十分量摂取することが大切です。

例)豆腐、納豆などの大豆製品

  チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品

朝食に取り入れやすい食材が多いです。ぜひこれらの食材を摂ることを習慣にしてみてはいかがでしょうか。

 

③リズム運動をする習慣をつくる

セロトニンはリズム運動(一定のリズムを重視した運動)で分泌を促すことができます。

例)一定のリズムや呼吸で行われるヨガやストレッチ

ウォーキングや軽いジョギング、特に朝の散歩では朝日を浴びて効率的に合成できます。

☆リズム運動によるセロトニン分泌は20~30分でピークに達し、それ以上続けて疲れてしまうとかえって低下してしまいます。やりすぎには注意してください。

 

セルフケアを行っても症状が改善しない場合は、我慢せずに病院を受診しましょう。

高照度の機械を用い光を浴びる治療法や、抗うつ薬で薬物治療を行うこともあります。

お近くの病院、薬局薬剤師にご相談ください。