フレイル予防

フレイルとは、年齢を重ねることで心身が衰えた状態を指します。

健康な状態と介護が必要な状態の間に位置し、適切な対策をとることで改善の可能性があるのが特徴です。

 

フレイルは3つの側面から構成されます。

1.身体的フレイル

【筋力の低下や歩行速度の減少】

・階段の上り下りが困難になる

・重い買い物袋を持ち上げられなくなる

・歩くスピードが遅くなり青信号の間に横断歩道が渡り切れなくなる

2.精神・心理的フレイル

【認知機能の低下やうつ状態】

・最近の出来事を忘れやすくなる

・新しいことを覚えるのに時間がかかる

・気分が落ち込みやすくなる

3.社会的フレイル

【独居や社会との接点の減少】

・外出の機会が減少する

・友人や家族との交流が減少する

・地域の活動に参加しなくなる

 

フレイルは年齢とともに増加する傾向があり、特に75歳を過ぎると急激に増加します。

65~69歳で約5%、75~79歳で約20%

80歳以上では約35%の方がフレイルの状態にあるとされています。

 

フレイルの状態が進行すると?

病気にかかりやすくなり、入院のリスクが高まります。健康な人なら数日で回復するような風邪が、フレイルの状態では肺炎に発展したり、体力低下による転倒で骨折したりします。

 

【フレイル予防と改善】

フレイルは適切な対策により改善の可能性がある可逆的な状態です。

早期発見と適切な対策により健康な状態を維持し、要介護状態への移行を遅らせることができます。

 

★セルフチェック方法★

フレイルの早期発見のために、簡単なセルフチェックが推奨されています。

 

・以下の項目に3つ以上当てはまる場合、フレイルの可能性あり

 

・身体的フレイルのひとつである筋肉量の低下を確認する 「指輪っかテスト」

~方法~

人差し指と親指でわっかをつくり

ふくらはぎの周囲を囲み

隙間ができるとフレイルの可能性あり

 

 

【フレイル予防の3つの柱】

 

 

フレイルの予防と改善は、高齢者の生活の質を維持し、健康寿命を延ばすために非常に重要です。

日々の生活の中で栄養・運動・社会参加を意識し、定期的に自己チェックを行うことがフレイル予防の第一歩になります。