飲み薬にはどんな種類があるの?
★錠剤★
手軽に持ち歩けて、決められた量を確実に服用することができます。
糖類や薄い剤皮でコーティングしたものでは、薬の苦みや不快臭、刺激を感じにくくなります。 大きなものでは飲みにくい場合もあります。
特に小児や嚥下機能の低下している高齢者では飲みにくいことがあります。
★カプセル剤★
粉末や顆粒をカプセルに充てんしたものです。
手軽に持ち歩けて、決められた量を確実に服用することができます。
カプセルを開けなければ薬の苦みや不快臭、刺激を感じにくくなります。
嚥下機能の低下している高齢者では飲みにくいことがあります。
★粉薬(散剤・細粒剤・顆粒剤)★
粉薬は散剤・細粒剤・顆粒剤の順に粒が大きくなっていきます。
患者さんの状況に合わせてその投与量を調節することができます。
一般的に錠剤やカプセルに比べ溶けやすいため、早い効果が期待できます。
薬の苦み、不快臭を感じやすいので、オブラートで包んで服用することが必要となる場合もあります。
★水薬・シロップ剤(液剤)★
液状の薬で、散剤や錠剤などと比べて吸収が速く、服用しやすいため、
乳幼児・高齢者など嚥下能力の低下している患者さんでも簡単に飲むことができます。
保存方法に注意が必要です。携帯には不便です。
★チュアブル錠★
口の中で噛み、唾液で溶かして服用する薬です。水がなくても容易に服用できます。
★口腔内崩壊錠(OD錠)★
口の中で速やかに崩壊する服用しやすい錠剤です。
ラムネ菓子のように唾液で崩壊するので水なしでも服用でき、服用場所を選びません。
嚥下機能の低下している患者さんや水分制限のある患者さんに適しています。
速やかに崩壊するため、薬の不快な味が気になる場合もあります。
★ドライシロップ(DS) ★
散剤または顆粒剤に甘みをつけた剤形です。
分包になっているものは携帯に便利です。
小児用として使われることが多かった剤形ですが、
最近では成人用としても開発されています。
★フイルム性★
口の中で速やかに溶解あるいは崩壊する、服用しやすい剤形です。
唾液で崩壊するので水なしでも服用でき、服用場所を選びません。
嚥下機能の低下している患者さんや水分制限のある患者さんに適しています。
★ゼリー剤★
ゼリー状の服用しやすい剤形です。そのまま服用できるので、
嚥下機能の低下している高齢者や水分制限のある患者さんに
適しています。
***豆知識***
錠剤は上を向いて
カプセル剤はうつむいて飲むと
飲みやすいです。
錠剤とカプセルは別々に飲んだほうが飲みやすくなります。
粉薬は、水を口に含んでから薬を入れましょう!!
【お薬を服用する際のポイント!】
服用時間を守って服用しましょう♪
・食 前 ・・・食事の約30分~1時間前
*食物により効果の減弱や増強が起こる薬・食前に効果を得たい薬
・食 後 ・・・食後の約30分以内
*空腹時では吸収が悪い薬・胃腸障害を予防したい場合
・食 間 ・・・食事の約2時間後
*食物の影響を避けて吸収を高めたい薬
・就寝前・・・就寝約30分前
*夜中の時間帯に効果を得たい薬
多くの薬は、確実な服用と空腹時の服用で胃腸障害が生じないように食後服用とされます。しかし、薬には食事によって変化が起こるものがあります。 したがって、それぞれの服用時間を守って服用することが大切です。
水または白湯(ぬるま湯)で服用しましょう♪
錠剤・カプセルなどは、水または白湯(ぬるま湯)で飲みましょう。
水分は薬を溶かして吸収させるために必要です。
食道での薬の停滞を防ぐために薬を速やかに胃内へと
到達させることができる水分量で服用しましょう。
服用した薬が溶けていくとき、消化管内のpHの変化によって溶解の程度が変化します。
例えば、コーラやコーヒーは酸性でこれらを飲んで消化管内の酸性度が強くなった場合、薬によっては吸収が悪くなり、効果が低下することも
あります。
決められた量を服用しましょう♪
薬を飲んでも効果が感じられないからといって、決められた量以上に薬を飲んではいけません。
薬にはそれぞれ適正な用法用量があります。
薬は量を増やせば必ず効果が増すとは限りません。逆に副作用がでることも
あります。
薬は量を増やせば必ず効果が増すとは限りません。逆に副作用がでることもあります。