水ぼうそう(水痘)

水ぼうそう(水痘)

水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスが原因の感染症です。4歳から5歳がピークで90%以上の人が10歳までにかかりますが、1歳以下の乳児もかかる場合があります。一度かかると免疫ができるため、再び水痘にかかることはほとんどありません。ただし、水痘が治った後もウイルスは潜んでいて数十年後に何らかのきっかけでまた姿を現し帯状疱疹という病気を引き起こすことがあります。

経過
●潜伏期間 約2週間

●だるさ、37度程度の発熱、食欲の低下、軽い頭痛などが現れます。ただし赤ちゃんや子どもの場合、これらの初期症状にあまり気づけないかもしれません。発熱は通常3日くらいで下がります。
↓1日から2日後
●小さく平らで赤いブツブツ(発疹)が現れます。通常はまずおなかや顔に現れることが多いようです。その後数時間で発疹がふくらんで水ぶくれ(水疱)状になり、体中にバラバラと広がり始めます。
水疱は4~5日間増え続け、出た水疱は2~3日で乾燥し、かさぶたになります。
↓2~3週間後
●かさぶたがすべてとれます。少し痕が残りますが、ほとんどが半年ほどで消えていきます。

予防と治療
・みずぼうそうのワクチンは1歳から受けることができます。みずぼうそうは感染力が強く、幼稚園や保育園などで流行することが多いので、集団生活に入る前に接種をすませておくことが大切です。
・内服薬として、アシクロビルや塩酸バラシクロビルという薬が使われます。これを飲むと発熱や発疹を抑えることができ、発疹が出始めてから2日以内に処方すると効果があります。ウイルスをやっつけることができる薬ですので、発疹や水ぶくれの数も、かさぶたになるまでの時間も短くすることができます。みずぼうそうかな?と思ったらすぐにかかりつけの医療機関にかかりましょう。
・塗り薬は、かゆみ止めの軟膏として、カチリ(フェノール亜鉛華リニメント)という白いドロリとした薬や軟膏などが処方されます。発疹や水ぶくれ一つ一つに丁寧に塗りましょう。このときは手洗いをした指で塗り、とくに水ぶくれはつぶさないようにやさしく扱いましょう。水ぶくれがつぶれたら、ばい菌が入らないよう抗生物質の軟膏を塗ります。
注意
■こんな時はもう一度受診しましょう
1.発疹が赤くはれて化膿したとき
2.呼んでも反応が遅かったり、ぐったりしているとき
3.4日以上熱が続くとき
健康な子にとっては比較的軽い病気ですが、まれに脳炎、髄膜炎を伴って重症化することがあります。

学校
発疹が出る1~2日前からのどなどからウイルスが外へ出てしまっています。また水ぶくれの中の液にもウイルスが含まれていて、そこから感染するおそれがあります。すべての水ぶくれが完全にかさぶたになるまでは、周りに感染させてしまうおそれがあるのです。すべての水疱がかさぶたになって治るまで登園・登校はできません。みずぼうそうになったことを先生に連絡しておきましょう。1週間ぐらいたって水ぶくれが全部かさぶたになったら行ってかまいませんが、自己判断は禁物です。治ったことの確認はかかりつけのお医者さんに相談しましょう。

ホームケア
・水ぶくれをひっかいてかきつぶさないよう爪は短くしておきましょう。赤ちゃんなら手袋をしたり、ガーゼで手をカバーしても良いでしょう。
・熱があるときは、お風呂もシャワーも避けます。熱が下がった後は、シャワーでさっと汗を流しておくほうがかゆみも少なく、化膿することも少ないものです。水ぶくれはできるだけつぶさないようやさしく水気を拭きます。

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