糖質とカロリーの違いについて
年齢をかさねるごとに、痩せにくくなった、そんなに食べていないのに太ってしまう
など悩んでいる方は多いと思います。先日、患者さんから糖質とカロリーの違いは
なんですか?とのご質問をうけたのでお伝えします。
糖質とは?
糖質は炭水化物の一部で、ヒトの体内で消化されエネルギーになるものです。
炭水化物とは、ご飯やうどん、パンなど主食に多く含まれている栄養素で、1つ以上の糖でできて
いる物質全般をさします。
炭水化物は消化しやすい「糖質」と消化が困難でほとんどエネルギー源にならない「食物繊維」
に大別できます。
糖質はさらに糖質、多糖類、糖アルコールなどに分類されます。
カロリーとは?
食べた分のカロリーを消費できないと、体に蓄えられ体重が増加してしまいます。
そのため、ダイエット中はカロリーの高いものは避けた方が良いです。
体のエネルギーとなるのは炭水化物(糖質)・たんぱく質・脂質の3種類の栄養素で、これらを
まとめて「エネルギー産生栄養素」と呼びます。
食べ物や飲み物のカロリーは、どのエネルギー産生栄養素がどれだけ含まれているかによって
決まるといえます。
エネルギー産生栄養素1g当たりのカロリーはどの食品に由来するかによって差がありますが、
おおむね以下のとおりだと考えられています。
また、スーパ-やコンビニエンスストアで「カロリーゼロ」と書かれているのだから、当然『カロリーは含まれていない』、つまり成分を見ても「0kcal」のはずだ、と思いがちですが、実はそういうわけではないことをご存じでしょうか。
こういった製品への記載には『栄養表示基準制度』という決まりがあり、それに違反しない範囲での記載が認められています。『100mlあたり5kcal未満』であれば、カロリーゼロ、ゼロカロリー、ノンカロリー、といった表記をしても良いことになっています。つまり、例えば500mlの『ゼロカロリー』飲料を買ったとしても、それはカロリーが『25kcal』未満であることの証明にしかならないのです。
【エネルギー産生栄養素1g当たりのカロリー】
栄養素 |
カロリー |
炭水化物(糖質) |
4kcal |
たんぱく質 |
4kcal |
脂質 |
9kcal |